凛として走る

大脳基底核とはなんぞや?

A.運動を調整するところ。

 

Q.具体的にはどの部位?

被殻尾状核淡蒼球」をいう。

中脳の黒質、間脳の視床下部を含むこともある。

※ちなみに被殻尾状核線条体被殻淡蒼球レンズ核

 

Q.どんな機能?

  • 運動の開始と終了を決定(歩き始める・止まるとか)
  • 滑らかな動きに調整(ラケットを振るとか)
  • 同じ姿勢の維持(じっと座ってるとか)

錐体路を常に抑制しているように働いている。

錐体路ということばは最近使われなくなっている。

※学習・情動などにも関っているともいわれる。

 

Q.どんな症状(大まか)

  • 視床を介して亢進すると、固縮様(固い動き)、不随運動(安静時振戦)、筋緊張の亢進。
  • 逆に低下すると、不随運動(舞踏運動:予期せず大きく動いてる)、筋緊張の低下が起こる。

 

Q.ここにラクナ梗塞(穿通枝領域)が起こると?

  • 構音障害、反対側の顔面・手足の運動麻痺、感覚障害が起こる。
  • 意識障害や失語・失認・執行などは出現しない。

 

Q.治療としては?

  • 血栓溶解療法(t-PA
  • 脳保護薬(エダラボン)
  • 抗血小板薬(アルガトロバンナトリウム、アスピリン

など。

 

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まとめ

 運動を始めたり止めたり、滑らかに体を動かしたり、姿勢を維持したりするのが基底核の役割。それがやられると、動かなくても手足が震えていたり、全身の動きが鈍くなったり、逆に不規則に常に動いていたり、じっとすることもできなくなるようだ。

 

病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経

病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経

 

 P34.37.74.164.182-183